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経営の原動力は、社員全員で再構築した企業理念  株式会社ネットプロテクションズ 代表取締役社長(柴田 紳氏)

多くの社員が理解している、経営の三層構造

樋口:【今後、会社とスタッフとの関係は】
自走式のスタッフを中心にした会社を運営していくというのは、未来の会社とスタッフの関係はどうなっていくイメージでしょうか。

柴田: 経営の三層構造が源流にあります。当社の中核である決済事業が第一層で、社長が責任をもって数字をあげていく部分です。決済事業はデータやネットワークがどんどん広がっていくので次の事業展開が極めてやりやすく、この周辺事業が第二層にあたります。ここは、社員のみんなで広げてほしいと思っているところです。さらに、社員個人で力量がついて、どうしても別の分野でやりたいことができた時に、会社のお皿の上に乗らないとなると「初期出資はするけど後は好きに外部資本をもらってもいいよ」というケースがでてきます。これが第三層ですね。第三層は、社内にて実施できるケースもあれば、社内に置けず子会社化するケースもあると思います。今ちょうど新規事業企画をスタートさせている時期なので、あと2~3年くらいで顕在化してくるイメージですね。事実これまでも、過去に当社を辞めて起業したメンバーの事業相談を受ける関係になることは少なくありませんし、これが適切だと思っています。辞めることを裏切りだとは思っていませんし、むしろ次世代を担うリーダーとなってくれるのであれば応援したいと思っています。理念の再構築をした時点で、かなりの社員がこの考え方を理解していると思います。



サマーインターンで当社の社風や魅力を体感し、共感できた方を採用

樋口:【新卒採用の手法は】
新卒採用に関して伺います。新卒採用では、学生時代から目的を持ち、考え、自走してきた、その場に安住することを是としない人だけを採用してきたとのことですが、そのような学生をどうやって集めているのでしょうか。

柴田:当社のサマーインターンシップは学生の間で有名になっており、日本の短期インターンシップの中ではかなりの高評価だと自負しています。5人を1チームとして5日間で新規事業を企画する内容で、7年前から行っており、口コミで広まっているようです。結果毎年合計100名程に体験していただき、そこから採用のステップにも進んでいますね。このような採用選考を行っていることもあり、新卒で経営者視点を持ち、自走できる優秀なメンバーを多く採用できています。


この会社の中に、やりたいことが詰まっている

樋口:【今後の展開は】
次の展開や夢についてお聞かせください。

柴田:今、自分のビジョンと会社のビジョンは完全に一致していて、その上でこれから成し遂げたいと思っていることは大きく言うと二つです。ひとつは、この会社を使って世界を変えるような事業を起こしていき、社会により大きな価値を提供していきたいということ。もうひとつは、「会社でこんなに人が成長してハッピーになるんだ」とういう仕組みをつくり、それを証明していきたいということです。事業欲、組織欲、育成欲はきわめて強いと思います。その第一歩として、まずは直近の経営課題である、事業部間の魅力の差を減らすことから始めていきたいと考えています。

【おわりに】
樋口:「HP way」は、基本的に会社というものの考え方について「会社が人の上に君臨するのではなく人を尊重する」ものだとうたっていますが、ぜひこのスタイルを極めて欲しいです。貴社は基幹となるサービスがあるので、今後どのように労働生産性を高めていくのか、またオリジナルのビジネスモデルからさらに飛躍する時が楽しみですね。前回からの進化を肌で感じ、また先が見えていてリアルなお話を聞くことができ、楽しかったです。本日は、ありがとうございました。
(取材:2016年6月15日)

 

CompanyData

株式会社ネットプロテクションズ

■代表者:代表取締役社長(CEO)柴田 紳
■所在地:東京都中央区銀座1-10-6 銀座ファーストビル4階
■URL:http://corp.netprotections.com/
■事業内容 :
-後払い決済サービス「NP後払い」の運営
-訪問サービス向け後払い決済サービス「NP後払いair」
-企業間決済サービス「FREX B2B後払い決済」の運営
-ポイントプログラム「フフルルポイント」の運営