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「挑戦する文化」を徹底するには、採用・経営メッセージの伝達・フィールドの提供がポイント 株式会社ワークスアプリケーションズ ビジネス・サポート・インフラグループ ゼネラルマネジャー(小島 豪洋氏)

チャレンジャーを採用するために、説明会から面接まで一貫して鼓舞する

樋口:
その優秀な人材を惹きつけたものは何だったのでしょうか。

小島:
私が転職した理由と近いと思います。まだ完成されていない組織の中で、自分の力で何かを生み出すことができるのではないかという期待感ではないでしょうか。

ちなみに、その時は第二新卒向けにどのような告知をしていたのでしょうか?

「勉強ができた人を、仕事ができる人に育てます。」といったような挑戦的なキャッチコピーを使っていました。チャレンジャーでなければ、弊社ではやっていけません。ですから、優しく「おいでください」というスタンスではなく、チャレンジを促すようなキャッチコピーを使っていました。当時から説明会から面接まで一貫して鼓舞するようなやり方をしていました。

ガツガツやっていたのですね。急成長しているわけですから、当然競争も厳しいと思います。
残念ながらうまくいかない方や辞めた方もいらっしゃると思うのですが、勝ち残った方の共通点はあるのでしょうか。

「ここが何かおかしい。こういう風に変えれば、もっとこうなるのではないか?」と自分で問題のある部分をかぎ分ける力だと思います。
同じ事象を見てAさんは問題だと思い、Bさんは何気なくやり過ごしてしまう。ここで大きく能力の差が出てしまいます。また、ただ問題が見つけられるだけでは評論家と同じですから、人の力をうまく利用しながら目的の方向に動かしていく力も必要です。
設立当初はいわゆる中間管理職がいなかったので、基本的には自分自身で動き、必要に応じて人をうまく巻き込んでいく働き方が中心でした。社員の中でも特にそれが得意な人材が評価され、マネジャークラスになってきたというイメージです。現在でも階層は緩やかで、社員はポジションが上の人に対しても平気でもの申します。きっちり考えているかどうか、言ったことをきちんとやれているのかどうかをみんなシビアに見ているのです。そういう意味ではビジネスドリブンな風土だと言えるでしょう。

これまで第二新卒のお話を伺ってきましたが、新卒採用についてもお聞かせください。
新卒採用を始めたのは何年ぐらいなのでしょうか?

インターンシップを始めたのが2002年の夏です。2002年のゴールデンウィーク明けぐらいにCEOに呼ばれて、「そろそろ第二新卒だけでは採用しきれないので、新卒採用をやりたい」と言われたのです。私は勝手に2004年入社の新卒をイメージしていたのですが、経営者が考えていたのは2003年の4月に入る人材の採用でした。それを前年のゴールデンウィーク過ぎに言われたので、あまり準備期間がない。更に、CEOに「面接と筆記試験で決めるような、そんなつまらない採用は認めない」と条件を出されました。そこで第二新卒向けに行っていた『プロフェッショナル養成特待生制度』の期間を縮めて新卒に適用しました。『問題解決力発掘インターンシップ』と銘打ち、第二新卒で6か月かけてやっていたもののエッセンスを凝縮して、とにかく難しいことをやらせてみるのです。それに悪戦苦闘しながらチャレンジする過程で、どれだけ考えたかを評価し、問題解決能力を見極めます。合格した優秀な学生には、内定ではなく「入社パス」として最長5年、いつでも入社を受け入れることにしたのです。